VLOOKUPちょっと習ってもVLOOKUPが使えるようにならない理由

実務で何度も繰り返し使用して、

慣れてしまえば

(難しい…え、何が!?

なVLOOKUP関数。



Excelを教える先生の中には

「みんな大好き!VLOOKUP」

と繰り返しおっしゃっている方もおられるぐらい、

仕事での使用頻度が高い関数です。



私は慣れちゃったほうの人ですが、

ぶいるっくあっぷ…と聞くだけで俯いて黙ってしまったり、

涙目になったり、キレたりした人がいるのは実話です。



VLOOKUP関数初心者さん、と呼ばせてください。

ちょっと授業受けてみて…

ちょっと動画見て…

だけでは、この関数は使いこなせるようにならないかもしれません。




出来るようにならない理由を思いついたので並べてみると。

  1. トライアンドエラー不足
  2. 授業での教え方が足りない
  3. それはアナタの知ってるエクセルじゃない

この3つではないでしょうか。




1のトライアンドエラー不足なんて言い出したら、

「だって、やったって出来ないもーーん!」って再びキレられそうな話ですが、

これはホント。ゴメン。

今回は2の「授業での教え方が足りない」のではないかということと、

3の「それはアナタの知ってるエクセルじゃない」という話をします。



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授業での教え方が足りない

自分は本買ってきて自主勉だったり、派遣会社の主催する授業に行ったりして、

かつ、実務で四苦八苦して覚えました。

…最近はそんな本やスクールに出費しなくてもYouTubeがありますね。

沢山の選択肢の中で、

「VLOOKUP関数」だけをチョイスして授業を受けてみる…

…と、どうなるか。



初心者向けのExcel教室の「VLOOKUP関数」って

こんなフォーマットが多いように思います。


お題「さて、A1からB5セルまでに商品と価格のリストがあります。それでは、E列のほうれん草について、価格はいくらか?VLOOKUPで出してみましょう」


…で、みんなでやってみましょう、となる。

するとこんなことをする。


「どうですか、みなさん?できましたかー」「できたー」で、

授業オシマイ。

…いや!マテマテ。

確かにできたよ。できたけどな。

それで実務で…何が出来るというの?




授業での教え方が足りない理由

…実務とかけ離れているからです。

①初心者向けのVLOOKUP講座は「1セルだけ」関数を入れがち

②実務では価格表は別シートにあるのが大抵です。

③いつでも「A列から」だと思っている人


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①初心者向けのVLOOKUP講座は「1セルだけ」関数を入れがち

ほうれん草の価格だけ入れたら「できたできた!オワリ」なわけないじゃないですか。

じゃ、これはどうするの?



あと3つ関数いれなきゃだよね?

どうするの? あと3回、イチから…イコールって入れて、VLOOKUPって打って、カッコ入れて…てやるの?

1セルだけ関数入れて授業終わっちゃって…複数ある場合は?

そこらの説明が足りない授業が見受けられます。



「そんなの簡単だよ!一つ一つVLOOKUP入れなくても、コピーして貼り付ければいいんだよ!」

って初心者同士教えあってやってみたら、こんな結果になったりします。


(えーーーっ、ちゃんとやったはずなのに、何でエラー!?)
ビックリして早くも関数を使うことから脱落してしまう人が出てきてしまう。


…エラーの原因。
範囲指定なんですけどね。


範囲指定というのは、ここですね。

A1セルからB5セルまでを範囲指定した状態です。

…これが、コピペすると範囲が一つずつずれていく。


E列が可変なのはいいんだけど、

範囲指定も可変するっていうね…

そこはずっとA1:B5のままでいいのに。



コピペはいいんだけど、

コピーの前にこうしとかんとね。



初心者向けのVLOOKUP授業だと、そこを教えなかったりします。


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②実務では価格表は別シートにあるのが大抵です

会社が何でVLOOKUP使うかって、データ量が多い時に便利だからです。

ローデータと呼んで、価格表は別シートに存在することがほとんどです。


こんなの会社でまず見ません。



実務は大抵こうです



これを見て、

「え、え!?シートが別なの?

え、え!?どうしたらいいの!?」

となるのが初心者です。

…だって、別シートから価格を出すパターン習ってないもんねぇ。



授業とは違い、別シートに価格表があったとしてもVLOOKUP関数は使える…

のはわかったとして、

じゃあ、範囲指定…しますか?



これだと、データの追加があるたびに、範囲指定も変更しないとですよね。

…227行目以降にデータが追加されたら…

そういうことも、初心者向けの授業では習わないし、気づけないんです。

いっそ、こっちのほうが良くない?


…ってなるのが実務です。↑私もこれ、どこの授業でも本でも習った覚えないですもん。


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③いつでも「A列から」だと思っている人

とある勤務先の人「何でエラー!?私ちゃんとやりました!」

「私は正しい手順でVLOOKUPやりました!」

とおっしゃるのですが、すべてエラー。



「価格を出したいわけでしょ。ローデータのシートを見て、

価格は「ほうれん草」から数えて2列目。…でしょ?」



…との主張でした。



いやぁ…ほうれん草から数えて2つ目が価格なのは確かだけどもだ…。

範囲指定が違いますな。

範囲指定は、ほうれん草のあるC列から始めないとだな…



…VLOOKUPの使い方講座って、

なぜか必ずA列から範囲指定するようになってる教材ばっかりなんですよ。

でも、実務では必ずしもA列から…とは限らないよねぇ。


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それはアナタの知ってるエクセルじゃない


会社はデータ量が多くなればなるほど、

Excelだけの管理では足りず、専用システムにデータを保存するようになります。


で…月次やら週次がくると、専用システムの『ダウンロード』ボタンを押して…

初心者さん「Excelに落とすんですよね!?」

いやっ!

ちょっと違…Excelじゃなくって、Excel形式に落とすんだわさ。




…専用システムから「データをExcelに落とした」つもりの初心者さん。

商品名を入れようと、

システムから落としたExcel形式のシートの中に直接VLOOKUPを打ち込んで、

顔面蒼白

なぜ全部エラーになるの…


…てこれ、昔の自分なんですけどもね。

専用システムからダウンロードしたシートに関数を入れると、このようにエラーが出るどころか、

こういう事例も起こり得ます




…私、初めてこれ見たときは、ゼツボウするかと思いましたよ。

ナ、ナンデ関数がそのまま見えてるのだ!?って。




なんで、スクールのVLOOKUP教室ではちゃんと出来たのに!?

式間違ってないのに!?どうして全部エラー!?

と、焦るでしょうが…

ハイ、式は間違ってません。



なんでこうなるかって、

オラクルだのコグノスだのSAPでも、

ダウンロードしてきたデータはExcelで開くことはできても、

アナタが思っているExcelの状態ではないのです。


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そもそも、Excel教室のExcelっていうのは、

式さえ間違えなければ大丈夫な環境が揃っているのです。


ところが、

実務となると、式は間違ってなくても期待している結果にならない。


前述のエラーも、

左と右で、違いますよね

あの緑色の三角ポチ。あるとないでデータは違うものだと認識されます。

ところが、ちょっとVLOOKUP関数習ってみたことある…というだけでは

そこに気が付かない。

緑ポチが何か? 初心者だとまだ知らない…という場合が多い。



こんなのもう、悪夢ですよ。


何でこうなるかって?

書式設定です。

セルを右クリックして、書式設定見てください。

専用システムからダウンロードしたExcel形式のデータって、

大抵表示形式が文字列になっているんです。


関数を入力するなら、書式設定は「標準」か「数値」でないと正しく入れられません。

…こういうのも、VLOOKUP関数だけを教える授業では習わない。



Excel教室のExcelっていうのは、

式さえ間違えなければ大丈夫な環境が揃っていると申しましたが、

Excel教室のExcelは、緑ポチのついたデータなんて絶対使わないし、

セルの書式設定は「標準」に整っている状態で教えているんです。

だから、式さえあってれば問題はない。


セルの表示形式は「標準」

…それはMicrosoft Excelのデフォルトの状態だから、Excelの教室も「標準」で教えるのは当然なわけですけども、

実務で、専用システムで…となると「標準」ということはほぼない。

大抵「文字列」になっています。そう、ExcelじゃなくってExcel形式なだけだから。


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…そんなわけで、

ちょっとスクールで。ちょっと教科書で。動画で。

VLOOKUP関数やってみたら出来た!

という人でも実務では心折れる出来事が満載です。


専用システムからのExcel形式データだの文字列だの緑ポチだの…

そういうのは実務経験でないと出会わない…

よって、トライアンドエラーを重ねないとVLOOKUP関数を問題なく使いこなすようにはなれません。

…結局、トライアンドエラー不足では出来るようになりませんよ。というお話でした。